理事長の四季の花めぐり(92)〜桔梗 ( キキョウ )

  • 2019.07.31 Wednesday
  • 11:19

        

 

 

今年の梅雨明けは7月28日と遅く、ようやく本格的な夏を迎えました。
桔梗は秋の七草なのに6月下旬より咲き始めました。多年草で今年も咲き誇りましたが、8月を迎え、すでに盛りは過ぎてしまいました。
最後の写真のように桔梗の蕾は五枚の花弁が風船のようにピタリと合わさって、ふっくらと膨らんでおり、開花のさい五裂して紫色の美しい花を咲かせます。しかも開いた五枚の花弁は皆繋がっております。このことから英語では Balloon Flowerと言われます。
万葉集にて山上憶良が詠んだ秋の七草のひとつ「朝顔(あさがお)の花」は桔梗をさすと言われています(万葉集1537、1538山上憶良)。俳句では「きちこう」とも詠まれ、秋の季語です。
  臥(こ)いまろび 恋ひは死ぬとも いちしろく
  色には出でじ 朝顔の花  (万葉集2274作者未詳)
恋い焦がれて死ぬようなことがあっても、けっして人目につくようなことはしません。華やかな朝顔(桔梗のこと)の花みたいには・・・
   手触れなば裂けむ桔梗の蕾かな  阿波野青畝
   紫のふっとふくらむききょうかな  正岡子規
   莟(つぼみ)より花の桔梗はさびしけれ  三橋鷹女
   桔梗咲く母のいのちのあるかぎり   小檜山繁子
日本では桔梗の家紋が多いですが、たまたま読んでいた書物より、平安時代の陰陽師 安倍晴明の家紋 大晴明桔梗紋を知りました。機会があればぜひお調べください。

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お花が大好きなDr.堀江が、四季の移り変わりのなかで、ふと目にとまったお花や風景などを取り上げ、日常生活で感じたことなども交えてお伝えいたします。

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